velocity。

単語の意味的には「速度」。

関連する話だと、FF11属性の人とか恐竜マニアだったらvelociraptor(べろきらぷとる)とかが馴染みがあるかな。これはすばやいトカゲ。
物理屋が速度の意味でを小文字筆記体でよくvと書くアレもベロシティ。
**一般的なMIDI楽器でのベロシティの解釈
MIDIではすごく大雑把には「音の大きさ」を表す。

多分ピアノを基準とした考え方で、「キーを勢いよく(すばやく)叩いたら大きい音が出るでしょ」という意味。
ピアノなら確かにそう。

「オルガンじゃ勢いよく叩いても打鍵音がするだけで鳴る音一緒でしょ。ベロシティ関係ないでしょ」、と言っても、その辺の意味づけはMIDI楽器のデザイナ任せになってるみたい。「ベロシティが大きければ大きい音が鳴る」ようになってるのが一般的。

この辺も楽器次第だけど、例えばピアノなら大きいベロシティで叩けば「ぽーん」弦が鳴る音以外に筐体が響く「すこーん」という音が鳴ったりとか、ギターなら軽く(小さいベロシティ)で叩くと「ぽろーん」と綺麗に響いて、激しく(大きいベロシティ)で叩くと「じゃらーん」とちょっと混沌とした音がするように鳴ってたりするみたい。

笛だったらあんまり強く吹くと裏返ったりしてもよさそうだけどその辺も作り次第みたい。特定の音程以上は裏返った状態じゃないと出ないとかいうMIDI音源はないかも(FL Studioの「Direct Wave」あたりのサンプリング音源を割り当ててくようなものですぐ作れそうな感じはする)。それを意識して使うとそれっぽい鳴り方をしてるのはあるような気がする。未確認。
**VOCALOIDのベロシティ(VEL)値。
VOCALOID2,3の場合はどうも「子音の扱い」に影響してるみたい。VOCALOID3では特にS音とかこすれる系の音はベロシティが大きいとSSSと鳴り続けるとかいうことらしい。言語によってはVELの強弱でtがdやthに変化するような仕様もありえそうな気もするけど、現状の実装では発音記号側で対応してるみたい。

一方で「音の大きさ」、フォルテとかピアノとかいうのは「ダイナミクス(DYN)」というコントロールパラメータが使われる。
この辺の仕様は「ピアノの楽譜ででは全音符の最初にピアニッシモ、中間にフォルテ、最後にメゾピアノとか書いてあっても尋常な人間では演奏できないけど合唱の楽譜なら別に全く問題ない」、「ベロシティはノートにくっついてくるもので、ノートがなり始めてから変化するものではない」、とかいったあたりを考えるとベロシティと呼ばないのも自然にも見えてくるんじゃないだろうか。

VOCALOIDMIDIとか、VOCALOID3は、MIDI以上に歴史が浅いのは間違いないと思うのでどういう仕組みになるべきか、というあたりからまだ議論の余地がありまくりで、実現できるかどうかとかコストがどうとかという話と並行して仕様が固まってくんじゃないかな。
**関連項目
【DYN】【ノート】

【ノート】【ダイナミクス】【音高】

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