**FL Studio [#g6eb5a85] -本家:http://flstudio.image-line.com/ Fruity LoopsとかいうDAWの後継。ヨーロッパにありがちな「ダークグレイのデスクトップでMDIで独自Widgetばりばり」なインターフェイス。かっこよさより使いやすさを考えられてるようで、わかれば使いやすいという印象。まともに買うと$400近い。 **日本語ヘルプ [#a37b014c] 製品自体は日本語化されてない(SAKURAとかカタカナ使ってるけど)しする予定もないらしいけど、日本語版パッケージというのはある。 ヘルプは国内代理店のフックアップ社が日本語化してて、しっかり(時々1項目丸ごと落ちてたりするけど)訳されている。 製品のアップデートはImage-Line頼みみたいだけど、Image-Lineで製品登録しておくと「日本語版パッケージを買った人」として登録されて、日本語ヘルプファイルのアップデートもImage-Lineからダウンロードできたりする。プログラムのアップデートもあるけど、全く翻訳対象になってないので、代理店のサポート云々はよくわからないけど、英語版環境の配布物そのものが手に入るのである意味問題ない。 FL 11の日本語版パッケージは目下作業中とかいうことで6月末に発売が予定されてるらしい(けど詳細は自分で調べてね。参考: http://www.dtmstation.com/archives/51855194.html )。 本家はチュートリアルとかがビデオになってたりして、Youtubeのチャンネルでそこそこ頻繁に更新されてるけど、そういうのは日本語されてない。とはいえ英語でもライブパフォーマンスばりに操作手順を省略なしに見せてくれるのもあるので操作を見て音を聞いてるだけでも価値があると思う。逆に、英語ネイティブでもあの情報量とテンポでは一回では理解できないような気もする。 日本には「DTM製品のビデオ教材専門の業者さん」とかもいてFLStudio版教材とかもあるらしい( http://www.kyuukyoku.com/soft/fl/ )。他の製品のビデオチュートリアルとかも作ってるとこで、「深い知識で初心者向けにしっかり教えてくれてる」感じ。無料で見られるとこしかみてないけどね。 あと、フックアップ社はカナダ製のFL Studioチュートリアルビデオの日本語化をしてて販売してるらしい。 実は公式にオンラインヘルプがある。 -[[オンラインヘルプ>http://www.image-line.com/support/FLHelp/]] 従って、[[こんなこと>http://translate.google.com/translate?sl=en&tl=ja&js=n&prev=_t&hl=ja&ie=UTF-8&layout=2&eotf=1&u=http%3A%2F%2Fwww.image-line.com%2Fsupport%2FFLHelp%2F&act=url]]もできる。 従って、[[こんなこと>http://translate.google.com/translate?hl=ja&sl=en&tl=ja&u=http%3A%2F%2Fwww.image-line.com%2Fsupport%2FFLHelp%2Fhtml%2Ftitle.htm]]もできる。 「Unicode関連APIへの移行がメンドウなので昔のWindowsAPIでS-JISの範囲では大体通る感じにしてある」らしいので、日本語フォルダ名とか一応使えるけど、使えたらラッキーぐらいに思ってた方がいいかも知れない。最近はAndroidだのMacだのUnicode前提(のはず)のプラットフォームの移植やら開発やらやってるみたいだからUnicode化もバックポートされるんじゃないかと個人的には思っている。過去バージョンのSJIS前提のプロジェクトの移行手段とかメンドウはいくらもあるから「互換性ない形で新たにUnicode化」とかもあるかなとか個人的には思ってるけど知らん。 **FL Studio mobile [#xe5bdbd8] iPhone用iPad用にFL STUDIO mobileというのが出ている。こっちはカスタマーレビューの評価はあんまり高くないけど、要は「音作りができない(シンセサイズできるものはなくて音源は本家のDirectWaveみたいなののみ)」、「(ボクの好きな)Image-Lineの製品じゃない」という2点が問題みたい。要は「FL Studio mobileはFL Studioじゃない」ということが問題にされてるだけで、別に悪い製品じゃない気もする。 Music Studio(Xewton Music Studio)というiOS用DAWとよく似ていて、開発はそこがやったとのこと。Xewtonの方が一般に機能が上だけどFL Studio mobileはFL Studioの顔である「ステップシーケンサー」がある点と、「テキトウに作ってPCのFL Studioに持ち込んで仕上げる」という点に於いてはFL Studio mobileが有利。 ドラムキットはFL Studio(のDirectWave)のデータと互換性あるみたいなので、外で音源を調達することもできるっぽい(持ち込みはまだ試してない)。 あと、個人的には「どのタブにいても再生/停止ボタンが押せる/ヘルプ画面が暴発しない」のが地味ながら重要度が高くて、これのおかげでテンポよく進められると思う。 2.0からサンプリングの機能が拡充されてて、「iPhone単体で音を録ってドラムキット」に仕立てるとかいうこともできるようになってる(参考: http://www.youtube.com/watch?v=ZTjUW-9yV3Y )。 あと、前はiPhone/iPod touch用の「無印」とiPad用の「HD」があったけどいまはHDの方がユニバーサルアプリになっててiPhone/iPod touchでも使えるようになってる。らしいけどHD見てないので不明。無印買った人はどうなるんだ。 **FL chan [#s59a0e62] イメージキャラクター。開発者のgolという人が初音ミクっぽいキャラが欲しいと発言したのを受けて日本のユーザが画像提供したのだとか。FL Studio10のDemo版インストールしたらデフォルトの背景がFL chanだった。FL Studioを前から日本で使ってるユーザー層ってのは「アニメは小学生で卒業したぜ、オトナはニッチな洋楽」とかいう人たちなのか、あんまり評判がよろしくないらしい。 デモソング(Cool Staff)の中にFL chanという楽曲があって、専用のビジュアル系プラグインで踊ってくれる。FL chan関係ないけどデモソングの中にはボーカル初音ミクのもひっそり入ってたりする。 **機能 [#k3321810] 大元はどうも「リズムマシン」だったということらしくてデフォルトは「ステップシーケンサー」っぽいインターフェイス。そこから機能拡張やってるうちにDAWとして一通りの機能をそろえたということらしい(その過程で名前もFruity Loops->FL Studioとなったみたい)。 FL Studioの開発をしてるImage-Line社は、単体で動くVSTi(DAW用プラグイン規格)/DXi(Windows用)/au(MacOSで標準なプラグイン規格)のプラグインも作ってるとこで、FL Studioの「音源(Generator)」とか「エフェクタ」もほとんどがプラグインの形で提供されている。 各プラグインは、VSTとして動くのもあれば、FL Studio独自のもある。 「VST版もあるけど本体と別売りになってたりするもの」もあって、「製品版を買ったけど何が使えるか」というのは結構ややこしい。Image-Lineにユーザー登録すると何がライセンスされてるかというのが一目でわかる仕組みが提供されてる。 FL Studio自体もVSTiプラグインになって外から呼べたりする。 **ライセンス [#na3ee3bd] フリーのデモ版があって、機能制限は「一通り編集、保存はできるけど製品版じゃないと開けない」という何ともブチ切った仕様らしい。購入する場合、 一番安いの(FL Studio Express Edition)が$49.00。 一番高いの(FL Studio Producer Edition)が$199.00。 さらに、プラグインの有無で価格帯が違って、一番高いプラグイン全部入り(FL Studio + ALL Plugins Bundle)が$893.90。 必ずしも安くはないけど、''永久無料バージョンアップ保証''がある。これは結構とんでもない話。 フリー版では「保存したプロジェクトが開けない」だけで原則なんでもできる(一部のデモ版プラグインは定期的に音が止まるとかもある)。 プロジェクト開けなくても「Waveとかの出力はできる」ようなので、お試しから一気に曲を作ってWAVできたらプロジェクトは使い捨てという用途でも充分すぎる使い応えがある。何しろ「起動してから音が出るまで世界最速」とか「脳内イメージの実現速度も最速」とか。 **プラグイン プラグインは、歴史的経緯のためか似たような目的のものが往々にして重複して含まれる。以下のリストはショップの割引販売のための分類。Gol, Maxxは各々開発者名。 このほかにも、より本体寄りのプラグインがいくつかある。用語があってるかはあんまり自信ない。 基本的に「FL Studio専用」と考える方が誤解が少ないと思われるが、一部はほぼ同等の機能でWindowsのVSTiやOSXのauとして提供されているものもある。 くらぶ?方面というかそもそも「電気がないと動かない音楽」と縁がなかった人にしてみると「''フツウの楽器音が決定的に欠けてる''」ような気もする。Image-line自体はオーケストラほか各種楽器をサンプリングしたもの(これ http://www.image-line.com/content/Sample+Fusion/Varazdin+Orchestral/ とか)を提供してるみたいなので、必要に応じてFL Studio標準でついてくるDirectWaveプラグインで読み込んで使えばいい……ということなのかも知れない。DirectWaveで使うための設定はたぶんついてくる。標準でつかえる「FL-Keys」プラグインははDirectWaveプラグイン用に作られたピアノ他数種のWAVを生するものらしい。 あと単音の楽器音ほか各種WAVは標準で結構大量にインストールされてるハズなのでそれのピッチをいじってやると「フツウの楽器」っぽい音は出せることになってるらしい。DirectWaveやそれ以前の標準機能のSMPチャンネルとかも含め''そういう機能''は強烈に充実している。と思う。 |BGCOLOR(#cccccc):||c |Gol's|Gross Beat/Maximus/Ogun/Sytrus/Edison WAV editor/Harmless/Slicex/Vocodex/Harmor| |Maxx's|Groove Machine/Drumaxx/Morphine/PoiZone/Sakura/Sawer/Toxic Biohazard/Hardcore| |不明|Maximus/DirectWave/Juice Pack/NewTone/Pitcher/Soundfont Player/VideoPlayer| |3rd party|Slayer 2/Synthmaker 2(Flowstone)| **メモ -(本家の)ヘルプドキュメントは親切で、結構くだけた感じ。おもしろいけど、日本人にはちょっとつらいくだけ方。例えばGetting Startedの最後にある言葉とか含蓄があるんだかないんだか。 >http://www.image-line.com/support/FLHelp/html/app_wiz7.htm Give a man a fish and he will eat for a day. Teach a man to fish and he will eat for the rest of his life. ''Chinese Proverb'' Give an FL Studio user a fish and he will eat sushi. Teach a FL Studio user to fish and he will sit in the boat, pouting that no-one gave him another fish! ''Image-Line observation'' 訳: 彼に魚を与えれば1日の飢えをしのげるだろう。しかし彼に魚釣りを教えれば一生飢えずに済むのだ。 ――''中国のことわざ(老子)'' FLユーザに魚を与えれば彼はスシを食べるだろう。FLユーザに魚釣りを教えれば「2匹目くれないのかよ!」と怒りながらもボートで釣りに旅立つだろう。 ――''Image-line社顧客担当者'' -基本的に32bit版のみ(長らく誤解してたすいません)。スタートメニューから探すと「FL Studio 10(extended memory)」というというアイコンがあるけど、どうもこれは「メモリ管理のみ64bitとかいうことだったらしい。2013/04/17現在、Native64bit版というのがβで公開されてる。FL11で64bit版も出るのかは不明。 **関連項目 【FL Studioのエフェクタ】【FL Studioの音源】