背景キャンバス用に作られた、動くテクスチャです。
このカテゴリのエフェクトは他のカテゴリのエフェクトと比較して「基本的に二次元」、「単独でも見栄えのするアニメーションが確実に出力される」、「スライダや"IMAGE SRC"、"MESH"をいじったときに、映像出力に直接反映されやすい」といった傾向があるようなので、「そのまま使う」のにも他の画像加工系エフェクトやMESHのテクスチャとして使うなど「ちょっと手を入れる」のにも適した「扱いやすい」エフェクトと言えるかもしれません。
表に反映していませんが、このカテゴリのエフェクトはFL20.7で激増しているようです。

エフェクト名に頻繁にみられる「Voronoi」というのは、二十世紀初頭のロシアの数学者の名前らしいです。CG方面では「ボロノイ図」で有名かも知れません。GPUでの描画に適した、少ないデータで平面を埋めるための作図法で、「うにゃうにゃした変則多角形タイルで平面が埋め尽くされているっぽい絵を見たら、だいたいボロノイ図を元にしている」と思っていいかも知れません。ZGEVisのImage effectsカテゴリのプラグイン等でよくみる「デフォルト画像」もボロノイ図と思われます。

Canvas effectsカテゴリ

エフェクト名概要
2D Noise Contours
3 Tap 2nd Order Voronoi
3-Tap 2D Voronoi
Alloy Plated Voronoi
Bioorganic Wall
BitPadZ「ファミコン風16x16のドット絵をブラウン管で表示」するイメージのエフェクトです。
Bumped Sinusoidal Warp
Cellular Tiling
Combustible Voronoi
Contoured Layers
DarkSpark音に反応して「スパーク」がぱぱぱっとランダムに表示されて消えます(音がない状態では何も表示されません)。
Digital BrainB級SFのサイバー空間といった意味ありげなイメージです。
Electric「神経伝達信号の波紋のような(個人の感想です)イメージ」です。
Fast Minimal Animated Blocks
Flaring「回転的に動き続ける星間超トンネル」的な、なんだかよくわからないエフェクトです。
Flow Noise何かが静かに渦を巻いてるイメージです。
FreqRingデフォルトでは打ち上げ花火のような動きをします。
Hexagonal Voronoi Line Distance
LavaLava(溶岩)という通り、画面全体に広がる煮えたぎる溶岩のイメージです。
N-gonFigure×デフォルトでは六角形が幾何学的な配置でアニメーションします。
One Tweet Cellular Pattern
OverlySatisfying
Perspex Web Lattice
Quasi Infinite Zoom Voronoi
RainRain(雨)っぽい何か?が、ぽつ、ぽつと広がっては消えます。
Round Voronoi Border Refinement
Round Voronoi Borders 2
Round Voronoi Borders
Rounded Voronoi Blocks
Rounded Voronoi Borders
ShimeringCage「檻の中にいる」感じの映像です。
SkyOcean未調査
Smooth Noise Contours
Smooth Voronoi Contours
Stack Trace「コンピュータのすごい力でマイクロフィルムをスキャンしてるような、90年代サイバーアニメ」風のイメージです。
StarTaser2ワイヤフレームの「イガイガした何か」が飛び去っては消えるイメージです。
TaffyPulls何が起こっているのかよくわからない感じの、一見平面的な図形です。

2D Noise Contours

3 Tap 2nd Order Voronoi

3-Tap 2D Voronoi

Alloy Plated Voronoi

Bioorganic Wall

BitPadZ

「ファミコン風16x16のドット絵をブラウン管で表示」するイメージのエフェクトです。


AUDIO SRC:「Peek Effectスライダ」を上げると、全体がピークメーター的に跳ねるようになります。
IMAGE SRC:ひとつひとつのドットが、ドットのサイズのまま指定画像に置き換わります。
MESH:指定できるようですが効果は謎です。


「ドット絵」は、最大64フレームのアニメーションとして定義できます。
アニメーションの定義は、レイヤー画面のスライダーが並んでいる中にある「Edit Off/Onトグルスイッチ」をOnにすると開く編集画面で行います(一通りの編集はできるようですが「ファミコン世代のPC」という感じのUIでなかなか根性が必要となりそうです)。
定義できたら「Frameスライダ」をオートメーションするのが基本のようです。

「ドット絵」の定義以外の部分については、「触ればわかる」スライダが並んでいるかと思います。
「Glowなんとか」のスライダは、「Glow Levelスライダ」を右いっぱいのMaxにしてから触ると意味がわかると思います。

Bumped Sinusoidal Warp

Cellular Tiling

Combustible Voronoi

Contoured Layers

DarkSpark

音に反応して「スパーク」がぱぱぱっとランダムに表示されて消えます(音がない状態では何も表示されません)。


AUDIO SRC:音に反応した時だけ表示されます。
IMAGE SRC:「スパーク」が指定した画像で置き換わります。
MESH:反応しません。


周波数帯によって反応が違うようで、まったく反応しない周波数帯もあるようです。
画像の指定は「ZGameEditor Visualizer/Content/Bitmaps/Particles/」にあるようなものを使うのが想定されていると思いますが、Webカメラのリアルタイム入力とかもありかも知れません。

Digital Brain

B級SFのサイバー空間といった意味ありげなイメージです。なんとなくかっこいいです。


AUDIO SRC:音に反応するとカメラが逆行します。Beat Nudgingスイッチをオフにすると反応しなくなります。
IMAGE SRC:反応しません。
MESH:反応しません。


自由自在に動かす類のものではないようですが、スライダの影響は視覚的変化としてわかりやすいので「触ればわかる」かと思います。

ソース中、 //Adapted from https://www.shadertoy.com/view/4t23Wy との記述があります。

Electric

「神経伝達信号の波紋のような(個人の感想です)イメージ」です。


AUDIO SRC:反応しません。
IMAGE SRC:反応しません。
MESH:反応しません。


何となく流しておくのによさげなかっこよさなのですが、「音などに反応しない」ほか「操作可能なパラメータが色、位置、再生速度ぐらい」なので、「何となく流しておく」以外の使い方は難しいかもしれません。
抽象的でコントラストの強い単色系エフェクトなので他のレイヤーへの入力として応用範囲は広そうです。
ソース中、 //Adapted from https://www.shadertoy.com/view/ldlXRS との記述があります。

Fast Minimal Animated Blocks

Flaring

「回転的に動き続ける星間超トンネル」的な、なんだかよくわからないエフェクトです。


AUDIO SRC:反応しません。
IMAGE SRC:反応しません。
MESH:反応しません。


「Randomizeトグルスイッチ」は、オンにすると押した瞬間に回転が逆方向になって、以後はオンにしている間中ほうっておいてもさまざまに変化し続けるようになるようです。
HSLカラー指定は一応可能ですが、自体の色が複雑なのもあってか、狙いをつけるのは難しいようです。

Flaringは「めらめらした」みたいなニュアンスのようです。
ソース中、 //Adapted from https://www.shadertoy.com/view/lsSGzy との記述があります。

Flow Noise

何かが静かに渦を巻いてるイメージです。


AUDIO SRC:反応しません。
IMAGE SRC:反応しません。
MESH:反応しません。


単色で、色指定への反応はよいです。

Flow, Noiseはそれぞれ、「流れ」、「ノイズ」ですが、Flow Noiseには「気流騒音」とかいう訳語もあるようです。
ソース中、 //Adapted from https://www.shadertoy.com/view/MdlXRS との記述があります。

FreqRing

デフォルトでは打ち上げ花火のような動きをします。


AUDIO SRC:音に反応したときだけ大きく広がります。
IMAGE SRC:一つ一つのドットが指定画像に置き換わります。
MESH:反応しません。


デフォルトでAlphaの値が中程度になっているほか、0にしても全体が半透明になるようで、前景として使う想定なのかも知れません。
スライダは派手目に設定したくなるところですが、「Densityスライダ」を0、「Activityスライダ」を0寸前まで絞り込むと、「何をしているエフェクトなのか」ちょっと奥深さが見えてくるような気もします。

タイトルは「周波数の輪」みたいな意味のようです。

Hexagonal Voronoi Line Distance

Lava

Lava(溶岩)という通り、画面全体に広がる煮えたぎる溶岩のイメージです。


AUDIO SRC:反応しません。
IMAGE SRC:反応しません。
MESH:反応しません。


単色系の抽象的なアニメーションテクスチャで色は、自由に変えられます。
ソース中、 //Adapted from https://www.shadertoy.com/view/lslXRS との記述があります。

N-gonFigure

デフォルトでは六角形が幾何学的な配置でアニメーションします。


AUDIO SRC:音には反応しません。「Disruptスライダ」の説明によるとTEMPOの影響は受けているようです。
IMAGE SRC:図形が指定画像で置き換わります。大量に重ね合わせるので、元が何の絵かは判別困難になります。
MESH:指定はできるようですが、実質上コントロールできません。Plane.3dsを指定すると一応見えるます。


スライダは基本的にアニメーションの仕方を調整するものとなっているようです。
Alphaを0にしても半透明となっていて、コントラストがどうやっても上げられないようです。
「レンズフレア」っぽいものとして、本命のイメージの前景として「そのまま重ねる」のが本来の想定なのかも知れません。

「N-gon」は日本語で書くなら「何角形」といったニュアンスの数学方面の用語です。英語でpolygonが多角形、Hexagonが六角形。nは「自然数(小数とか負の数とかでない、1とか2とか物を数える数字)」を表すnatural numberから来ています。

One Tweet Cellular Pattern

OverlySatisfying

多重の同心円が虹色に輝きます。


AUDIO SRC:反応しません。
IMAGE SRC:反応しません。
MESH:反応しません。


観察した範囲では、Alphaスライダを除いて「音、画像、Mesh、色指定スライダまで、いかなる入力も受け付けない」割り切りようのようです。

「とりあえずきれい」なのでそのまま前景になんとなく流すのもよいですが、「原色が多い」、「色の変化が大きい」、「単純すぎず複雑すぎず」、「透過部が多い」といった性質は、Feedbackカテゴリのエフェクトと組み合わせるのにとても向いているかなと思います。

ソース中、 //Adapted from https://www.shadertoy.com/view/Mts3zM との記述があります。

Perspex Web Lattice

Quasi Infinite Zoom Voronoi

Rain

ぽつ、ぽつと淡い何かが広がっては消えます。Rain(雨)なのかというのはよくわかりませんが。


AUDIO SRC:反応しません。
IMAGE SRC:「ぽつぽつ広がる何か」が指定画像で置き換わります。
MESH:反応しません。


色はランダムに変化するので色指定への反応は悪いですが、ランダム性をコントロールしている「Hue Wanderスライダ」を左いっぱいに設定しておくと事実上単色扱いになって手動で色指定することもできるようです。

Spawn Rateで発生速度は変えられるものの、事実上「音楽と同期させる機能はない」と考えた方がよさそうです。
Spawn Rateを右に振り切ると印象が大きく変わるかも知れません。

常に半透明で、なぜかAlphaスライダが反応しません。
「半透過のオブジェクトが、色を変えつつ(Hue Wanderの設定次第)次々に表示される」という性質は、フィードバック系のエフェクトで使うと光の合成が起こって思いがけない効果を生んだりするかも知れません。

BufferBlenderのDisplacement用レイヤとして使うと、ガラスに落ちる雨粒っぽい感じに見えるかも知れません。

Round Voronoi Border Refinement

Round Voronoi Borders 2

Round Voronoi Borders

Rounded Voronoi Blocks

Rounded Voronoi Borders

ShimeringCage

「檻の中にいる」感じの映像になります。


AUDIO SRC:音に反応して「檻」が揺れます。
IMAGE SRC:「檻」のテクスチャ(マテリアル?)として適用されて置き換わります。
MESH:「檻」全体が指定したMeshで置き換わります。


画面中央にメッシュがひとつ置かれてゆっくり回っています。デフォルトでは「中空で所々かけた球体」が配置されていて「カメラはその中にある」ので「檻の中にいる」感じの映像になります。
Sizeスライダで「カメラを引く」ことができます。
Meshと、Meshのテクスチャが置き換えられるので、元の印象とはまったく別のものに化けるかもしれません。
音に反応して振動しますが、それと別に「Bar OSCスライダの設定」でTEMPOに合わせて奥行き方向に振動させることができます。

SkyOcean

複雑すぎてどう使うのかまだわかりません。


AUDIO SRC:反応しません。
IMAGE SRC:指定は有効ですが挙動がいまいち読めません
MESH:反応しません。


「IMAGE SRCに他のレイヤーがBufferに出力した映像を指定する」、「Ptrn Levelを左いっぱいからちょっとだけ右」、「Patternスライダをいろいろ動かす」という手順を踏むとそれなりの映像になることが多いような気がします。IMAGE SRCで指定したレイヤの変更に追従しなかったり挙動が怪しい気もします。
(未調査ですが、バージョンアップで挙動が変化していた気がします)

Smooth Noise Contours

Smooth Voronoi Contours

Stack Trace

「コンピュータのすごい力でマイクロフィルムをスキャンしてるような、90年代サイバーアニメ」風のイメージです。


AUDIO SRC:反応しません。
IMAGE SRC:反応しません。
MESH:反応しません。


音への同期などはないようですが、Bars、Aberrate、Shakeスライダで映像をいじることはできるので、このあたりにオートメーションで操作するのがよいのかも知れません。

Stack Traceはプログラミング(というかデバッグ)用語で、「スタックトレース」と言えばその道の人には通じます。「プログラムがバグってるときに、実際に動かしてみて、中で何が起こっているか調べるためにメモリの内容を見る」みたいな意味です。

ソース中、 //Adapted from https://www.shadertoy.com/view/lt23WG との記述があります。

StarTaser2

ワイヤフレームの「イガイガした何か」が飛び去っては消えるイメージです。


AUDIO SRC:反応しません。
IMAGE SRC:反応しません。
MESH:「イガイガした何か」が指定したメッシュに置き換わります。


表示時間が短いのでわかりにくいですがMeshにMonkeyを指定すればサルが飛んでいきます。
「Rainが画像を扱うのに対してStarTaser2はMeshを扱う」と言うことが出来るかも知れません。
StarTaser2というタイトルがどういうニュアンスかよくわかりませんが、「ATARIのStar Wars(とても古いアーケードゲーム。ワイヤフレームというか「ベクタースキャン」表示が特徴)」と「テーザー銃(ワイヤーが飛び出すスタンガン。実在する)」が混ざってるような気がします。

TaffyPulls

何が起こっているのかよくわからない感じの、一見平面的な図形です。


AUDIO SRC:「Beat Spinsスライダ」、「Peek Knocksスライダ」で音への反応の仕方を設定できます
IMAGE SRC:反応しません。
MESH:画面に広がっている何か(たぶん各面が貫通した角が落ちてる立体?)が指定したメッシュに置き換わるようです。


カメラを引いたり(Sizeスライダを絞る)して観察してみると、実際にはどうもShimeringCageと同じ感じで「穴あきの歪んだサイコロのような3Dメッシュを内側から見てる」という仕組みのようです。
「カメラを近づけすぎてぐにゃっとして目が回る感じ」を狙っているのかなと思います。
デフォルトでモノクロですが、色指定への反応はよいです。Taffy Pullsとは「飴(taffy)細工を引き(pull)伸ばす」ようなニュアンスかなと思います。

関連項目

ZGameEditor Visualizerのエフェクト


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Last-modified: 2020-05-21 (木) 14:17:58 (1453d)