「ポストプロセス」です。

「左側にある他のレイヤーの出力を利用して加工する」タイプのエフェクトです。
「このエフェクトが利用するレイヤー」の指定は、利用されるレイヤー側であらかじめバッファにSend(TO BUFFERトグルをON)、そのバッファをImage Srcで選択、という手順で行います。
性質上、ちゃんと設定しないと「何も表示されない」ことがままあります。加工元映像の扱いはいろいろのようで、「単に左に絵が出るレイヤーがあればいい」とか「左に絵が出るレイヤーを置いた上でそっちでTO BUFFERしてこっちでIMAGE SRCから拾う必要がある」とか「左のレイヤーの映像とIMAGE SRCと両方設定されていないと意味がない」とか、エフェクトによってまちまちなようです。

Postprocess

エフェクト名概要
Ascii「左のレイヤーの出力映像」を受け取って「ASCIIアート化」するエフェクトです。
AudioShake「左のレイヤーの出力映像」が、音に合わせて飛び出してくるようなエフェクトです。
Blooming「左のレイヤーの出力映像」を受け取って「光が輪郭からはみ出す」ような効果をかけます。
Blur「左のレイヤー」の出力画像を受け取って「ぼかし」をかけます。
BufferBlender注:FL Studio20.1では「Blendカテゴリ」に移動、このカテゴリから削除されたようです。
ColorCyclePalette「左のレイヤーの出力映像」を受け取って、全体の色をさまざまに加工して出力します。
Dot Matrix「左のレイヤーの出力映像」を受け取って、「荒いグレースケール印刷」のように加工するエフェクトです。
EdgeDetect「左のレイヤーの出力映像」を受け取って、「輪郭を強調表示」します。
Extruded Video Image「左のレイヤーの出力映像」を受け取って、「凹凸のあるタイル張り」状の映像にします。
FrameBlur「左のレイヤーの出力映像」を受け取って、「残像」を表示します。
Luminosity「左のレイヤーの出力映像」を受け取って、「モノクロ」にします。
Notebook Drawings「左のレイヤーの出力映像」を受け取って、「ノートの落書き風」にします。
ParameterShake「AUDIO SRC」を元に、「指定したレイヤーの指定したパラメータを操作」します。
Point Cloud Default
Point Cloud High
Point Cloud Low
いわゆる「ポイントクラウド」です。
Projection「左のレイヤー」または「IMAGE SRC」から出力映像を受け取って、台形等の任意の四角形に変形します。
Raindrops
RGB Shift「左のレイヤーの出力映像」を受け取って、「色ズレ」させます。
ScanLines「左のレイヤーの出力映像」を受け取って、「ブラウン管の走査線(のギャップ)」的なものを加えます。
TransitionEffects2つの映像の切り替えを行います。
Vignette「左のレイヤーの出力映像」を受け取って、画面周辺を暗くします。
Watercolor「左のレイヤーの出力映像」を受け取って、「絵画調」にします。
WetInkSpiral「左のレイヤーの出力映像」を受け取って、「渦巻く液体のような物の太さ」で表現します。
Youlean Audio Shake「左のレイヤーの出力映像」を受け取って、音に合わせて画面を揺らします。
Youlean Bloom「左のレイヤーの出力映像」を受け取って、「ブルーム」をかけます。
Youlean Bloom_Version220.8.1現在存在が確認できませんが、Youlean Bloomに統合されたんじゃないかと思います。
Youlean Blur「左のレイヤーの出力映像」を受け取って、「ぼかし」をかけます。
Youlean Color Correction「左のレイヤーの出力映像」を受け取って、「色補正」をかけます。
Youlean Drop Shadow「左のレイヤーの出力映像」を受け取って、「影のような像」を加えます。
Youlean Handheld「左のレイヤーの出力映像」を受け取って、「手ブレ」のような効果をかけます。
Youlean Image Rotation
Youlean Kaleidoscope
Youlean Motion Blur「左のレイヤーの出力映像」を受け取って、「モーションブラー(?)」をかけます。
Youlean Pixelate「左のレイヤーの出力映像」を受け取って、「モザイク」をかけます。

Ascii

「左のレイヤーの出力映像」を受け取って、ASCIIアート(というかタイピングアート)のように加工して出力するエフェクトです。

「どう加工するか」については使ってみればすぐわかると思うのですが「何を加工するのか」はちょっとわかりにくいです。
特にAsciiエフェクトよりも右側にレイヤーがある場合の挙動はまだよくわかりません。

AudioShake

「左のレイヤーの出力映像」が、音に合わせて飛び出してくるようなエフェクトです。

AUDIO SRC:ピークに反応して出力画像をズームアップ、音量が下がるとゆっくりズームアウトします。
IMAGE SRC:反応しません。
MESH:反応しません。

音への反応もダイレクトで「画面全体を動かすのでインパクトが大きい」ことや、カスタマイズできる項目が少ない分「扱いやすい」のが最大の特徴かなと思います。
残像系エフェクトに入れたり、応用的に使うのもよさそうです。

FL20あたりで「単純な分、扱いやすい」AudioShakeにもパラメータがいくつか追加されて少し複雑になっているようです。
仕組みがまったく違いますが「音に反応してズーム」という目的ではParameterShakeというエフェクトも利用可能です。

Blooming

「左のレイヤーの出力映像」を受け取って「光が輪郭からはみ出す」ような効果をかけます。
ライトセーバーとかビームサーベルとかイメージすると大体合ってるかと思います。

「ブルーム」という呼び名は、CG方面ではそれなりに知られた用語のようです。

Blur

「左のレイヤー」の出力画像を受け取って「ぼかし」をかけます。

たぶん処理の畳み込み行列とかの仕様に由来すると思うんですが、もうちょっと強くかかってほしい気もします。
FL20で「Youlean Blur」という、上位互換と思われるエフェクトが追加されているので、個人的にはそっちを使うことを強くお勧めします。

古い話ですがFL12.3ではバグがあって機能しなかったようで、パッチが出てたようです。

BufferBlender

:「Blendカテゴリ」を参照。過去のFL Studioのバージョンで、BufferBlenderエフェクトがPostprocessカテゴリに「も」あった時期がありますが、FL Studio20.1では「Blendカテゴリ」に移動、このカテゴリからは削除されているようです。未確認ですが「このカテゴリに存在したことがバグ」だったのではないかと思われます。

ColorCyclePalette

「左のレイヤーの出力映像」を受け取って、全体の色をさまざまに加工して出力します。
説明になってるか疑問ですが「カラーパレットをいじるような」という表現が一番ぴったりする感じではあります。

AUDIO SRC:反応しません。
IMAGE SRC:指定は可能ですがまだ動作が読めてません。
MESH:反応しません。

大きく「Operation」ドロップリストで動作モードが変わるようで、
「HSL Adjust」モード:スライダだけ使って手動で繊細に色調整
「Gradient Map」モード:「Cycle Mode」をAutomaticにして「Cycle Speed」をちょっとだけ上げて、あとは「テキトウにいじる

というのが正しい使い方のような気もします。

Dot Matrix

「左のレイヤーの出力映像」を受け取って、「荒いグレースケール印刷」のように加工するエフェクトです。

AUDIO SRC:反応しません。
IMAGE SRC:反応しません。
MESH:指定したMeshが表示されますが、実質無意味な気もします。

「モノトーン」になりますが、全体の色はこのエフェクトで指定できます。

「左のレイヤから映像が来てないと意味がない」ことだけ忘れなければ「見ればわかる」系で「扱いやすい」系です。

このエフェクト自体は動きはぜんぜんないので、たぶん動きのある映像のアクセントに使うか、「動画を入力とする」、「Resolutionスライダあたりをオートメーションする」といった使い方が効果的なんじゃないかと思います。

Edge Detect

「左のレイヤーの出力映像」を受け取って、「輪郭を強調表示」します。

デフォルトでは「輪郭検出(edge detect)」して「輪郭のみ表示」という(「PhotoShop覚えました!」的な)映像になるのですが「Image Mixスライダ」で元画像を重ねると「輪郭強調」といった使い方もできます。
気分で使えばいいんですが、使いこなしは難しいかも知れません。

FrameBlur

「左のレイヤーの出力映像」を受け取って、残像を表示しつつ出力します。
いわゆる「モーションブラー」的な物で、とりあえず「アニメーションする映像(端的には動画ファイル)を入力」すれば意味はわかると思います。

調整は結構繊細なようです。

Extruded Video Image

「左のレイヤーの出力映像」を受け取って、「凹凸のあるタイル張り」状の映像にします。

という性質だけ押さえておけばあとは雰囲気で使えると思います。

Subdivde(Subdvide)は恐らく「色の変化が大きい部分だけ小さなタイルにする」ようなことをやってるんじゃないかと思います。
Sparklesトグルの挙動は謎です。

Luminosity

「左のレイヤーの出力映像」を受け取って、モノクロにします。
Luminanceスライダを左へ振るとカラー、右へ振るとモノクロになります。

Notebook Drawings

「左のレイヤーの出力映像」を受け取って、「ノートの落書き風」に加工します。

このエフェクトが何者か言葉で説明しにくいのですが、とりあえずお試しで

◎A◎B
OnOffSpikeNotebook Drawings

とか並べて観察するとすぐどういうものかわかると思います。

コントロールが難しい一方、「入力する映像さえ確保できれば、どう使ってもかっこいい」エフェクトかなと思います。

ParameterShake

「AUDIO SRC」を元に、「指定したレイヤーの指定したパラメータを操作」します。
初見では何をやってるかわかりにくいかなり特殊なエフェクトですが、

  • LayerParameter」が「他のレイヤーのスライダ」を示している
  • 音の入力がないと何もしない
  • Shake 1 Levelとかのデフォルトは0になっているのでこれを上げないと反応しない。

というあたりまで理解したら、「扱いやすい+応用しやすい」エフェクトに化けるんじゃないかなと思います。

ParameterShakeエフェクトは「MiscカテゴリのAutomatorエフェクト」と似た性質のエフェクトであり、「どう見てもPostprocessカテゴリじゃないだろ!」とかは思いますが、たぶん「AudioShakeエフェクト」の発展系として開発した結果ここに置いてあるんじゃないかと思います。

「Sizeに相当するパラメータを持っているエフェクト」に対しては、ストレートにそういう使い方もできます。
AudioShake的な使い方として、Point Cloud系の「Ampパラメータ(Parameter=10)」に振るのもよいかと思います。

もちろん、Shakeするのは「カメラのズーム」以外のものでも良いので、色でも回転でもそれらの組み合わせでも何でも揺らしてみるとよいかと思います。

Point Cloud Default, Point Cloud High, Point Cloud Low

いわゆる「ポイントクラウド」です。

このエフェクトでは光点の座標を外から与えるんじゃなく、「左のレイヤーの出力画像」を受け取って、「明るい色のピクセルを手前に、暗い色のピクセルを奥に移動」させて立体っぽく加工して自動生成するというのが基本的な仕組みのようです。元の画像にもよりますが「自然画だと何も考えなくてもわりとそれっぽく立体化される」、「こともある」ようです。

FruityDanceLineとか読んで「Rot X, Yスライダ(Rotation)」と「Ampスライダ(Amplitude)」とか動かしてみると意味がわかったり「おお?!」と思ったりするかも知れません。基本的に「動画」を食わせると何かとおもしろいと思います。

開発中版使用例らしきものはYoutubeの「FL Studio ZgameEditor Visualizer Point Cloud Demo (Ruelle - Big Guns)」で見ることができます。
Point Cloudエフェクトは3種類ありますが、解像度の違い(つまりは重さの違い)で、それぞれに味があるかと思います。

Point Cloudは「点の雲」といった意味の英語で、「ポリゴン張ったりワイヤーフレームしたりするんでなく頂点座標をそのまま見る」ような意味のCG用語と考えてよいと思います。
世間的には、特に「レーザーとかその他の深度測定機が実物をスキャンした生データ」で「モデリングしたものじゃなく、ポリゴンの張り方やらUVとかと無縁で、機械的に得たデータ」みたいなニュアンスが含まれている使われているような気がします。

Projection

「左のレイヤー」または「IMAGE SRC」から出力映像を受け取って、台形等の任意の四角形に変形します。映像ソースはSourceセレクタで選択できます。

使い道は「Preset->Vector art」にある「iPad」プリセットを見るとどういうものかわかると思います。
ProjectionエフェクトのUI中、NW、NE等のスライダは「NW=North West=北西=左上」の意味です。「元画像の長方形の各頂点」を「方角(ほうがく)」で表現したものです。

Raindrops

RGB Shift

「左のレイヤーの出力映像」を受け取って、色ズレさせます。
「Amount」スライダをちょっと動かせば意味がわかると思います。

適用量を揺らして、動きの少ない映像にいわゆる「グリッチ」っぽい効果を与えるような使い方もできるんですが、仕組み的に、挙動が「レンズ収差(天体望遠鏡とかメガネとかを通して見ると色が分解されるような効果)」と似ているので、渋めに「妙にリアル」な印象を生む用途でも使えるかと思います。

ScanLines

「左のレイヤーの出力映像」を受け取って、「ブラウン管の走査線(のギャップ)」的なものを加えます。
要は「何か古いテレビ、あるいは古いビデオゲームっぽい映像っぽくなる」と思えばだいたい合ってるかと思います。

「走査線?そもそもブラウン管って何?」という人もそろそろいる時代のような気もしますが、ぐぐるなりして調べてください。「シュタゲのMr.ブラウン」のブラウンです。

ScanLinesでは、「ブラウン管っぽさ」を表現するために「黒い横線をたくさん書く」、「Vinette効果」ということをやっているようです。縦線を書くと縦スクロールシューティングっぽい感じになるのかも知れませんがその辺の事情は私もよく知りません。
がんばればインターレースっぽいことをしたりインターレース処理されたビデオファイルを自然に見せたりできたりするかも知れません。

一方で、データソースやフレームバッファの解像度と関係なく、最終的な描画結果に対して処理してるように見えるので「横線の数」はモニタ画面の解像度に依存するんじゃないかと思います。性質上ある意味当然の仕様(モアレとか出したいわけじゃない)と思いますが、利用する際はその辺を意識していないと「レンダリングしたら違う結果に」、「共有サイトへアップしたら印象が変わった」とかいうこともおきるんじゃないかなと思います。

TransitionEffects

いわゆる「トランジション」です。
「左のレイヤーの出力映像」から「IMAGE SRC」で指定した映像へ、かっこよく画面切り替えします。
画面切り替えは「Transition」スライダで行います。

画面切り替えのアニメーションは「Transition Type」ドロップリストでいろいろ選べます。

それぞれの操作は、スイッチは多くないので使ってみればわかると思います。
Swipe Horizontal:横に「スワイプ」します。
Swipe Vertical:縦に「スワイプ」します。
Pinstripe:しましま模様の図と地が入れ替わります。Edge Hardnessを緩めたりRotationをオートメーションしたりするとおもしろい気がします。
Circular:円とか円弧でスワイプします。
Crossfade:いわゆるクロスフェードです。前画像を暗くしてフェードアウトさせると同時に次画像を明るくしてフェードインします。
Starwipe:星型でスワイプ(?)します。

Vignette

「左のレイヤーの出力映像」を受け取って、画面周辺を暗くします。
地味ながらかっこいいと思います。

外径と内径をスライダで調整できるのですが、内径が外径を超えちゃうとシュールなことになってる気もします。それはそれでトランジション素材として使えるのかも知れませんが。

「Vignette」とは写真とかの用語で、カメラやレンズの特性として「画面の中心から遠い部分、特に四隅で光量が減衰すること(原理的には「本来レンズで歪んで縮んだものを引き伸ばしてそれっぽく見せたために光が足りなくなる」とかいう話のようです)」を言うようです。「口径食」とか訳されるらしいですがヴィネットでも通じる人には通じるようです。

Watercolor

「左のレイヤーの出力映像」を受け取って、「絵画調」にします。
ニュアンスはよくわからないのですが、多分水彩の点描のような感じになってるんじゃないかと思います。

WetInkSpiral

「左のレイヤーの出力映像」を受け取って、「渦巻く液体のような物の太さ」で表現します。

見たまんまとしか言いようがない独特なエフェクトです。
デフォルトではAlphaスライダが少し上げてあって映像ソースが見えますが、完全に0にした方が「独特な感じ」が伝わる気もします。
オフセット印刷のドットの並び方を格子状から渦巻にしたような仕組みのようです。

個人的には「ある程度具体性のある映像ソース」を「見えない」から「見える」へ、「見える」から「見えない」へとトランジションするような使い方がよさそうに思います。

Youlean Audio Shake

「左のレイヤーの出力映像」を受け取って、AUDIO SRCで指定した音声ソースに合わせて画面を揺らします。

TypeドロップリストでZoom, Rotate, Move, Opacityが選べます。音を鳴らしながら使ってみればわかると思いますが、Opacityは音が大きい時に透明になって背景が見えるような仕組みです。

OriginというのはZoom(拡大)やRotate(回転)の中心となる点で、Preview Originトグルを使うと確認のために表示することもできます。

音への反応の仕方は"Audio Gate", "Freq. Start", "Freq. End", "BassBoost", "Attack", "Release"あたりのスライダで調整できるようです(が、個人的には結構難しいと思います。音源の選び方にもよると思いますが)。

すごい個人的には、Opacityの思わせぶりなチラ見せがお気に入りです。

Youlean Bloom

「左のレイヤーの出力映像」を受け取って、「ブルーム」をかけます。
輪郭から光がはみ出すような効果です。

こまかい仕様を理解するのはCG技術方面を調べないと厳しい気もしますが、雰囲気で使えると思います。
とりあえず「むちゃくちゃかっこいい」です。
一般的な映像リソースではAmountが若干高すぎる気はします。

Youlean Bloom_Version2

一定時期のバージョンのFL Studioで存在した気がするのですが、20.8.1現在存在が確認できません。
Youlean Bloomに統合された可能性があります。

Youlean Blur

「左のレイヤーの出力映像」を受け取って、「ぼかし」をかけます。

これも理論的なことはさっぱりわからないんですが、幸いスライダは2つ(+トグル1つ)しかないので、いろいろ試してください。

個人的な感想なのですが「むちゃくちゃ有能」です。

「Round/Boxyスライダ」は、ぼかしが「左は丸、右は四角」っぽくなります。このスライダを左右に振り切って、左右それぞれで、10xAmountをオンにしてAmountを上下して、比較してみると意味がわかると思います。

Youlean Color Correction

「左のレイヤーの出力映像」を受け取って、「色補正」をかけます。

これもまた理論的なことはさっぱりわからないんですが、幸いスライダは……結構あるけどいろいろ試してください。反応性はいいです。
Hue,Saturation,Valueは他のエフェクトにもあるので(たぶんHue,Saturation,Lightと同義)何となく覚えておくと、たぶんお得です。

個人的な感想なのですが「むちゃくちゃ有能」です。

Youlean Drop Shadow

「左のレイヤーの出力映像」を受け取って、「影のような像」を加えます。

基本的には「ロゴの右下に影を付ける」とか「Fruity DanceのFL-chanの下に見える、床からの反射」みたい感じのなものを意図したエフェクトです。

Angleスライダは、この「右下」とか「下」とかに相当します。Distanceを0にすると影と本体がぴったり重なるので見えません。

「左にあるレイヤの映像に影を加える」わけなのですが、期待するのは「背景があって、本体があって、本体の影が、背景の手前本体の後ろにある」という映像なわけで、そのためにどうなるべきかというのを考える必要があるようです。

端的には
1)Youlean Drop Shadowの左のレイヤに、周囲が透明な(≒黒く見える)前景画像、例えばFruity Dance Lineような映像リソースを用意する。(この時点では黒背景に黒い影が落ちているので何が起こっているか見えない(ColorドロップリストをColoredなどにして、Distanceを上げれば確認はできる)
2)Youlean Drop Shadowの出力を、いったんTO BUFFERトグルをONにして、バッファに出力する。
3)この出力映像を、BufferBlender等のBlendカテゴリのエフェクトへの入力として、「別に用意した背景画像」の手前に「前景画像」として合成する。

といった手順を踏むことが、実用上は必須になるかなと思います。

使いどころもなかなか難しそうですが、うまくいくと結構かっこいいと思います。
ちなみに、ColorドロップリストをColoredにするとステンドグラスの影みたいな感じになります。

Youlean Handheld

「左のレイヤーの出力映像」を受け取って、「手ブレ」のような効果をかけます。

このエフェクトは「スマホやハンディカムのようなものを手に持って何かを撮影しているような効果」を扱っているようです。
このエフェクト向けの映像ソースというのがあるような気もします。ピンポイントですが、「歩行による縦揺れ」がある前提のような気がするので、ScenesカテゴリのFrozen Wastelandあたりにはぴったりのように思います。
MotionドロップリストをCustomにしてみると、何をやっているか、仕組みが見えてくるかなと思います。

Youlean Image Rotation

Youlean Kaleidoscope

Youlean Motion Blur

「左のレイヤーの出力映像」を受け取って、「モーションブラー(?)」をかけます。

「むちゃくちゃかっこいい」のは確かなんですが、これが果たして「モーションブラーなのか」というとちょっと疑問があったりします。

モーションブラー?
このエフェクトは「Youlean Blurエフェクト」にのRound/Boxyの部分をちょっとヒネって、「Rotationスライダでぼかしの方向が調整できるようになった」もの、というのが私の認識です。
ためしに、

  • 「Amountを右いっぱい、10x Amountはオフ」にした状態で、
  • 「OnOffSpike」エフェクトに「Youlean Motion Blur」をかけて
  • Rotationスライダを動かしながら、「背景の動かない部分の格子模様」の変化に注目する

とかやってみると、このエフェクトが何者なのか、想像がつくんじゃないかと思います。まったく動いていないはずの部分に「残像」が現れます。

このエフェクトをモーションブラーとして機能させるには「モーションの方向と想定移動量を自主的にスライダで指定する必要がある」ということなんじゃないかと思います。手動調整でも複数レイヤのパラメータを連動させるのでもよいです。

たぶん本領を発揮するのは多分「アニメ背景の高速パン時の演出」みたいな「目がついていかない想定だけど何か流れて見えればいい」といった場面で、うまく使えば確かに「モーションブラー風」に使えると思いますが、油断すると「縦に残像を残しつつ横に高速移動するFL-chan」とかシュールなものも作れてしまうはずです。それすらも「かっこいい」のは否定しませんが。

本来の意味の(フィルム露光時間内に動いた"点が線として"記録されるような)」モーションブラーというのはCGでリアルタイム処理するのは条件が厳しいと思うのですが、それに近いエフェクトとして「FrameBlurエフェクト」があります。FrameBlurを使えば「バルタン星人の分身とかスーパーコンボのような(フィルム露光時間内に動いた"点が点線として"記録されるような)」モーションブラー、という期待には沿えるかと思います。各スライダや、元の映像の変化を遅くする等調整次第では、より「本物」に近づくかと思います。

Youlean Pixelate

「左のレイヤーの出力映像」を受け取って、「モザイク」をかけます。

基本的にはResolutionスライダのみでモザイクとして利用できます。

Use Maskトグルをオンにすると、IMAGE SRCで指定した映像を使って「模様ガラス」のような効果になるようです。どういう挙動なのか謎ですが、''FourCornerGradient"エフェクトのような極端な?グラデーションを使うと何をしているのか垣間見える気もします。

DrawsamplingドロップリストはBothにしておくのが基本と思います。ほかの設定はどういう時使いたくなるか謎です。

関連項目

ZGameEditor Visualizerのエフェクト


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Last-modified: 2020-12-25 (金) 12:22:23 (1236d)